
介護施設において良くある話として「休憩がとれない」という話があります。
実際私も特養勤務時代に休憩がとれない状況がありどうしたらよいのか?を考え業務改善を試みたことがありました。
結果としては「休憩がとれるようになりました」
ではそこでどのようは方法で休憩がとれるように業務改善を行ったのか?
介護施設における休憩時間確保為の業務改善事例ということで昔のことを必死に思い出しながら改善事例を書いてまいります!
【業務改善事例 】介護施設における休憩時間確保について

結論は冒頭で申し上げております。
「休憩はとれるようになりました。」
ただこれではただの結果報告です。
どのような方法をもって業務改善を行うことができたのか?これについて詳細を話してまいります。
業務改善を行おうとした経緯
では簡単に経緯を話します。
私はもともと特養の部署に配属をされていたのですが、4年目にショートステイの部署異動することになりました。
もともと特養の部署では休憩室でご飯を食べそのまま昼寝をするというのがお決まりでした。
おやおや?しかしながらショートステイの部署は様子が違うようです。
休憩に入る職員は利用者がいるフロアで食事を皆さんとっているではありませんか!!
しばらくは「まあ、そんなことは知ったこっちゃない」と休憩室へご飯を食べにいく日々を続けました。
しかし業務に慣れてくると見えてくる景色が変わってくるようになりました。
「あれ?これっておかしくないかな?どうにかしたい!」と思うようになりました。
そもそも自分だけ休憩に行く様子を見ていた他の職員さんはどう思っていたのか?これって良くないことなんじゃないか?と思うようになりました。
これについては少し前にツイートをしました。
もし貴方の施設で休憩がとれなかったら一番やってはいけないことは何だと思いますか?
【自分だけ休憩をとること】
一見すると率先垂範のように思えますがこれは只の暴走です。
協調性がないと捉えられてしまいますこの場合まずはこのことを周りがどう思っているか調査をしましょう
そうです、私の行為は受け取りての人によっては暴走とも個人プレーとも捉えられる行為だったのです。
実際に「マーボーさんちょっと勝手だね」とかは幸いにも言われなかったのですが、もしかしたら心の中で思っていた方はいたかもしれません。
ただここで立ち止まっていてはいられません!!!
こうしてまず私は実態の調査から入ることにしたのでした。
実態の調査方法

シンプルにアンケートを取ることにしました。
ではさっそく実施です。
同じユニットのメンバーはパートさんもいれて8名くらいだったので集計も結構楽でした。
アンケートの内容はほとんど覚えていないのですが、2つの内容は明確に覚えています。
①休憩はとれているか
②休憩をとりたいと思うか
この2つの結果は驚くべきものであったのです。
アンケート結果
アンケート結果
①休憩はとれているか→8人全員が取れていないと回答
②休憩をとりたいと思うか→8人全員がとりたいと回答
なんと全員が休憩がとれていないと回答をし休憩を取りたいと回答をしたのです。
ここからは「何がそれをさせないのか?」この問題点について考えました。
これについてもアンケートをとることによって問題点が浮かび上がってきました。
問題点

問題点
- お昼ご飯を利用者がいるフロアで食べる風習があった
- 人間関係は良かったが休憩中の職員に見守りを頼む風習があった
- ご飯を食べて直ぐ業務に戻る状況
この3つが問題点として浮かび上がってきました。
これについても簡単に解説致します。
お昼ご飯を利用者がいるフロアで食べる風習があった
むしろ休憩室でご飯を食べるのは私だけでした(笑)
実は建物の構造上にも問題がありショートステイの部署は少し休憩室から遠いところにありました。
また元々皆で話をしながら食べる習慣がありそもそも場所を移して食べるという発想自体が無かったのです。
人間関係は良かったが休憩中の職員に見守りを頼む風習があった
正直個人的には一番これが問題点だと思いました。
どうしてもフロアに人がいると頼ってしまうんのですよね。
私は自分が休憩時にフロアを離れることもあったので一切他の方へ見守りは依頼をしなかったのですが頼まれずともスタッフフロアから離れてしまう状況があれば休憩中のスタッフが見ざるを得ないですよね…
互いに助け合うことは非常に良いと思いましたがこれに関しては別です。
この無駄な頼りあいが互いを消耗させていたのです。
ご飯を食べて直ぐ業務に戻る状況
別にこれ強制されていないのですがこの状況が起きていました。
なぜか?
これは環境が一番の問題でした。
利用者さんのいる場所でご飯を食べる→利用者さんが見える→業務中の職員が忙しそうにしている→ご飯食べたら業務に入ろう
こうなっていました。
そうなんです。うちの部署人がいい人ばっかなので上記のような思考ルーチンになってしまうんです!悪気はないんです‥‥
問題点が浮かび上がれば後は改善するのみです!
ただここで焦ってはいけません。
あとはこの環境改善をしてもらう動機づけが大切になります。
「こうすべきだ!」ではなく「こうしよう!」の意識をもって貰えるようにする

業務改善で大切なことは「(個人からの)こうすべきだ」ではなく「(皆の)こうしよう!」という動機付けです。
私はこれで介護士時代に「休憩時間の確保」と「サービス残業をなくす」ことが出来ました。
ただ根本的にあったのは私自身が休憩取りたかったのと残業したくなかっただけなんですけどね(笑
ここで工夫をしたのは改善点を私から発信をするのではなく、ユニット会議でメンバーの意見を集約をした形て改善点を出しました。
こうすることにより、【マーボーから言われてやらされた】ではなく、【皆で決めてやっていこう!】と皆で決めた相違として改善が出来ることになります。
そしてこの会議ではいくつかの改善方法を導き出すことが出来ました。
休憩をとるための改善方法

休憩をとる為の改善方法
- 休憩は必ず別の場所でとる
- 休憩中の職員には声を掛けない
え、これなの!?と思うかもしれませんがそうです!これなんです!!
答えは非常にシンプルなものだったのです。
いままで風習として形骸化してきたものを実態を把握しコンセンサスをとることによって「休憩をとる(身体的にも精神的にも)」ことが出来るようになったのです。
みんなで「やろう!」となってしまえばあとは速いものです。そもそも皆休憩をとりたいと思っていたのですからね!
さくっと改善策をかいて問題が解決したようには書いてますが実はしばらくはフロアで食べる癖や休憩中の職員さんに見守りを頼んでしまう現状は続きました。
ただそこは根気強く皆で声掛けをしながら解決をしていきました。
介護施設における休憩時間確保為の業務改善のまとめ

ポイント
- 現状の把握をする
- 問題点を洗い出す
- やらされた感でなくやった感を意識してもらえるようにする
- みんなの同意として改善策を実行する
- 粘り強くやり通す(ここで再チェックと改善点があれば1へ戻る)
まとめるとこんな形で無事に休憩時間がとれるようになりました!
もし貴方の施設で何か問題があれば少しでもこの内容が参考になれば嬉しいです!
本日もご覧いただき有難うございました!